10年前より生産量は10トン減少 在来種を守るための取り組みは

島にんじん農家 安里雄徳さん
「もう少し作りやすい栽培方法を今、研究中なんですよ。若い方にもどんどん普及していきたい」

後継者不足などの課題もあり、村外への流通が減っているのも現状です。10年前と比べると、およそ10トンも出荷量が減少しています。

こうしたなか、島にんじんの魅力を幅広く知ってもらおうと、安里さんら農家と連携した新たな取り組み、村内8の飲食店などで、規格外の島にんじんを活用した料理などの提供が始まりました。

悠愉樹庵 島袋清子店主
「こちらが規格外の商品です。こんな形でも商品になるからいいですよね」

島袋さんがメニューにしたのは、島にんじんの入ったソーキ汁と、イリチャ―です。

屋良リポーター
「島にんじんふんだんに使われています 始めに甘みがくるが嚙めば嚙むほど島にんじんのうま味がきて・・」

始まった当日から、島にんじん目当てのお客さんも訪れました。

飲食客
「昔からにんじんが好き、食べるのも見るのも。ぜひもっとやって欲しい、すぐに来ます」
「甘みがあってすごくおいしかった。これからも活動を続けてほしいと思う。島にんじんを食べるきっかけになると思った」

悠愉樹庵 島袋清子店主
「このソーキ汁、イリチャーというのはどこの家庭でも作れるので食べて頂いて、次は家族で子どもたちにという形で一緒に食べて頂けたら」

子どもたちに食べて欲しいという思いは、学校給食にも広がっています。
この日は、農家の安里さんとともに、島にんじんを使ったきんぴらごぼうの給食を味わいました。

児童
「色んな料理に使えておいしいと思う」
「他の地域に住んでいる友達に少しずつ広めていきたいと思う」

こうした地域に根差した在来種の野菜を守る活動は、SDGSの目標にもつながっています。

島にんじん農家 安里雄徳さん
「島にんじんをたくさんの人に知ってもらって、先輩方が守ってきた島にんじん我々は受け継いで、また次の世代に島にんじんを守ってほしい」

中城村で受け継がれてきた在来の島にんじん、その魅力を後世につないでいく、皆さんの思いが広がっています。