お寿司を使ったユニークな授業の話題です。
大手回転寿司チェーンが、宮崎県都城市の小学校で行った授業ですが、お寿司を通してSDGsを学んでもらおうというものなんです。
一体どんな授業なんでしょうか。
(渕 雅顕 記者)
「おいしそうな回転寿司ではなく、こちらは小学校で行われているSDGsの授業なんです」
大手回転寿司チェーンの「くら寿司」が、都城市高城町の石山小学校で開いた出前授業。
水産業や食に関する問題について考えてもらおうと、全国の小学校で実施しているもので、県内では初めてです。
まず、授業に登場したのは、「未来のお寿司」。
(くら寿司広報部 馬本眞玖さん)
「未来からお持ち帰りしたお寿司がこちら。何か乗ってないですよね。今の環境や状態が続くとこんなふうに魚が乗っていないお寿司になる可能性があるんです」
シャリの上にネタが乗っていません。
なぜネタがないのか・・・
それには、あまり市場に出回らない、「低利用魚」が関係しているそうです。
(くら寿司の担当者 簗瀬萌枝さん)
「低利用魚ばかリとれてしまうと、漁師さんが市場で売れないので、お金にならずに困ってしまいます。そうなると、漁師さんになりたい人も減ってしまって、漁師さんが減ってしまうと、とれる魚の数も減ってしまう」
低利用魚を活用することが持続可能な漁業につながることを学んだ児童たち。
続いては、実際の回転ずしに見立てたセットを使い、食品ロスについて学習します。
児童たちが店員役と客役に分かれゲームを体験。
店員役は人気ランキングをもとに客役が選びそうな寿司のネタを予想し、いかに無駄を出さないようにするかを競いました。
(児童)
「あまり食べられていない魚とかでも工夫をして食べられるようにしたい」
「次から、店の人たちの責任ではなく、自分たちの責任として考えて、食べ残しなどをなくそうと思った」
(くら寿司広報部 馬本眞玖さん)
「企業努力だけではこの問題を解決することは難しい。未来を担っていく子どもたち自身が自分が何ができるのか、これからどうしていくべきかを考えるきっかけになれば」
児童たちは、楽しみながら水産資源や食の問題について学びんでいました。