なぎさの白い風車がもたらした「効果」とは?

【新潟市環境政策課 小泉英康課長】
「撤去せざるを得ない状況になったのは非常に残念ですし、風車を見て親しんでいただいた市民のみなさまには大変申し訳ない。ただ一方で、たくさん人の目に触れていただけたので、一定の成果はあったのではないかと思っている」

市民からはこんな声も…
「前からありますよね。何かに利用されているのかなって…ちょっと分からない」
「造った時はどうだったんですかね。発電できるか事前に分からなかったのかな」
「何のために設置したのかなと…」

新潟市の考える「一定の成果」について、市民と一緒にエネルギーの在り方を考えてきた市民団体は、年間50万人が訪れる新潟市の水族館・マリンピア日本海の近くで稼働できた点を評価しています。

【おらってにいがた市民エネルギー協議会 横山由美子副代表】
「次世代の子どもたちが見て『へー、ここでこんなふうに作れるんだ』っていうのは、実際に目にできる貴重な場所だったという事実があります」

加えて、「行政が先頭に立って再生可能エネルギーを推進することは非常に重要」とした上で、今回見えた反省点を次に繋げるべきだと強調します。

【おらってにいがた市民エネルギー協議会 横山由美子副代表】
「計画通りにいかなかったということについては、なぜそれができなかったのかっていう検証を、私たちにも市民にも伝えていただきたい。市民と一緒に考えられるようなチャンスにしていただければ」

2011年の「東日本大震災」をきっかけに再生可能エネルギーの重要性が注目され、新潟市はこの『なぎさの白い風車』の事業をスタートさせました。
5000万円かけて設置した『なぎさの白い風車』が、再生可能エネルギーの普及啓発にどこまで役割を果たしたのかについて、新潟市ではいまのところ検証の予定はないとしています。

市民への啓発の手段としては最善の方法だったのか、どれほどの役割を果たしてきたのか、という部分について、私たちメディアも市議会も十分にチェックができていなかったように感じます。