長崎県でも梅毒の感染拡大が続いており、長崎県は早期の診断・治療や感染予防につとめるよう呼びかけています。

梅毒は梅毒トレポネーマという病原体により引き起こされる感染症で、主に性的接触で感染します。
7日発表された長崎県感染症発生動向によりますと、県内では12月3日までに133件の報告があり、1999年に現行の調査が開始されて以降、最多を更新。
昨年の同じ時期の46件と比べ、2.9倍となっています。
年代別では、20代と30代が多く、20代が全体の44%、30代が19%を占めています。
厚生労働省によりますと、国内での梅毒報告数は、年間約11,000人が報告された1967年以降、減少していました。
しかし2011年頃から報告数は再び増加傾向となり、2019年から2020年に一旦減少したものの、2021年以降大きく増加しています。
梅毒は、治療をしないまま放置していると、数年から数十年の間に心臓や血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、時には死にいたることもあります。
また、妊娠中に梅毒に感染する胎児に感染したり、死産や早産、生まれてくるこどもの神経や骨などに異常をきたすことがあるとされていますが、今年、県内では妊娠中の感染報告が6件あったということです。
長崎県は感染が疑われる場合早期に医療機関を受診し、感染予防のためコンドームの適切な使用や不特定多数の性的接触を避けるよう呼びかけています。