住民の帰還、進めるためには
いずれは元の自宅に戻ろうと、少しづつ大川原地区の災害公営住宅から荷物を移してきた伏見さん。

元の自宅の前には、花が植えられていました。
伏見さん「うちの妻が植えた。戻って来るので自分の(家の)目の前ぐらいはきれいにしておこうと思って」

伏見さんには、大野駅の近くに再開を待ち望む施設があります。県立大野病院です。伏見さんは、かつて病院のドライバーとして働いていました。双葉郡の医療の中核を担っていた県立大野病院は、震災以降休止されていましたが、早ければ2029年度に後継の病院が開院する予定です。

伏見さん「今は遠くの病院まで行っているので、近くに病院できるのは最高ですね。」
現在伏見さんは膝の治療のため、車で1時間半以上かけて郡山市の病院に通っていますが、後継の病院ができればその必要もなくなります。
伏見さん「大野病院で育って大野病院で仕事して、最後は大野病院で亡くなるのは良いと思う」
町は、4年後までに居住人口を2600人に増やすことを目標としています。住民の帰還をさらに進めるためには、1日でも早いインフラの整備が求められています。