福島県大熊町は、避難指示が早期に解除された場所と、最近になって解除された場所で復興の進み具合に大きな差が出てきています。新しい町の中心部とかつての町の中心部。両方を知る町民の目には大熊町がどう映っているのでしょうか。
整備進む「新たな中心部」の一方で…
今年6月に完成した大熊町の「学び舎ゆめの森」。大川原地区に建てられたこの校舎には、31人の子どもたちが通い、元気な声を響かせています。

大川原地区は、4年前に先行して避難指示が解除され、町は「復興の拠点」と位置づけています。整備された災害公営住宅の側には、新たな商業施設や交流施設が建てられるなど、町の「新たな中心部」となっています。

大川原地区から3キロほど離れた場所にあるJR大野駅。3年前に常磐線の運行が再開し、駅の周辺も去年6月に避難指示が解除されました。避難指示の解除から1年半が経とうとしていますが、再開発のため更地が広がり、作業員以外の姿はほとんど見られません。
震災前はおよそ6000人の町民が住んでいて、ここが町の中心部でした。

伏見明義さん「色々商店があったんだけど、今ではもう完全に更地になった」