ニューヨークで開かれている核兵器禁止条約 第2回締約国会議で、長崎市の鈴木市長らがスピーチし、被爆地の思いを訴えました。

長崎市の鈴木市長は日本時間の30日午前4時頃、広島市長と共に会議・一般討論でスピーチし「今こそ78年前、原子雲の下で人間に何が起こったか原点に立ち返り向き合うべきだ」と訴えました。

鈴木史朗 長崎市長：
「私はここに、被爆者の思いを受け継ぐことを誓います。世界中の誰にも同じ苦しみを体験させてはならないという願い、長崎が最後の戦争被爆地であり続けるために」

討論では各NGOから参加している大学生や高校生も発言。

高校生平和大使の長崎東高校2年の安野美乃里さんは、長崎の爆心地付近で撮影された黒こげの少年の写真を掲げ訴えました。

高校生平和大使・安野さん：
「彼は未来を奪われ人間性を保つことさえできませんでした。核兵器廃絶のために行動することは私たちみんなの責任です」

鈴木史朗市長：
「ともすれば核抑止論に走りそうな時に、市民レベルで核兵器は決して使用を許してはならない、その声を強く上げていく必要性を改めて感じました」

会議では最終日に採択予定の文書案も示され、核兵器の存在とその抑止力に頼る安全保障政策にはリスクがあることを明確にし、科学的証拠を元に『核抑止論に対峙していく』としています。