富山市のスナックで口論になった男性を階段から突き落として死亡させたとして、傷害致死の罪に問われている男の裁判。30日、判決公判が富山地裁で開かれ、被告に4年6か月の実刑判決が言い渡されました。被告は無罪を主張していました。

傷害致死の罪で判決を受けたのは、住所不定無職の高橋亮被告(47)です。判決によりますと、高橋被告は2020年11月、富山市総曲輪のビルの階段で当時51歳の男性を押し倒すなどして階段から転落させ、死亡させたとされています。

高橋被告はこれまで「被害者を押し倒しておらず、私の暴力が原因で転落したのではない」と無罪を主張していました。

30日の判決公判で、富山地裁の梅澤利昭裁判長は、「被害者を押し倒したという事実は認められないが、転落して死亡する可能性がある階段上で、被害者の胸ぐらを掴んだという行為自体が危険なものであり、転落の原因、被害者の死亡につながったことは間違いない」と指摘。
加えて「人生を奪われるほどの落ち度が被害者にあったとはいえない」として懲役6年の求刑に対し懲役4年6か月の判決を言い渡しました。

弁護人は控訴するかどうか高橋被告と話し合って決めたいとしています。