厚生労働省が健康作りのための新しいガイドを取りまとめました。
健康作りのカギは、日々の「歩行」。
“座りっぱなし”のデメリットと、効果的なウォーキング法を医師に聞きます。
歩行1日60分&筋トレ 厚労省が新ガイドを提案

11月27日、厚生労働省が「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(案)」を取りまとめました。
≪成人の場合≫
歩行(またはそれと同等以上の身体活動)を1日60分以上(8000歩以上)
息が弾み汗をかく程度以上の運動を週60分以上、または筋トレを週2~3回
≪高齢者の場合≫
歩行(またはそれと同等以上の身体活動)を1日40分以上(6000歩以上)
有酸素運動・筋トレ・バランス運動・柔軟運動など
多要素な運動を週3日以上
‟座りっぱなし”で病気のリスクが上がる

池袋大谷クリニック・大谷義夫院長の著書『1日1万歩を続けなさい』によると、座りっぱなしには大きなデメリットが。
▼京都府立医科大学大学院が6万人を対象に行った調査では、日中座っている時間が2時間増えるごとに、死亡リスクが15%増加
▼ノルウェー・オスロの研究所などの調査では、100万人の男女を最大18年観察したところ、座る時間が長いと死亡リスクが5割高くなる
▼アメリカの研究では、1日6時間以上座る人は3時間未満の人に比べて、循環器疾患・がん・糖尿病・アルツハイマー病などによる死亡リスクが高くなる
また、3時間以上座りっぱなしの人はどれだけ運動しても死亡リスクを減らせない
大谷院長は、「座りっぱなしで代謝が落ちると病気のリスクが上がる」としています。

池袋大谷クリニック 大谷義夫院長:
座りっぱなしですと代謝が落ちるじゃないですか。そうするとコレステロールが上がって血糖値が上がったり、動脈硬化のリスクがありますから、循環器系、心筋梗塞や脳卒中のリスクが上がります。
さらに動かないということは筋量が低下して認知症のリスク、のどの筋力も低下しますから誤嚥性肺炎のリスクも。
慢性炎症が起きてがんのリスクが上がるなど、悪いことだらけなんです。
コメンテーター 中川翔子:
びっくりしました。座ってお仕事される方も多いじゃないですか。
数字が大きいですよね、15%とか5割とか。これ、長生きしたいから困りましたね。歩くのが良いんですか?とにかく。
大谷義夫院長:
簡単なことからすると、歩いていただければ。
いきなり激しい運動はなかなかできないじゃないですか。ウォーキング程度を続けていただければ免疫も上がります。散歩から始めていただければ幸いです。