「離岸流」に巻き込まれると一体どうなってしまうのか?
長岡技術科学大学の犬飼准教授が行った離岸流の実験映像からは、海面着色剤を撒き始めてから1分後には、深いところまで流されているのが分かります。
この時の離岸流は1秒で50cm進む速さで流れていて、スタートから5分でかなり沖まで流されていました。
【長岡技術科学大学 犬飼直之准教授】「やっぱりフィンとかのすごく泳力が出る装備がないと、後半あの中を戻るのは厳しいですね」
離岸流に巻き込まれると沖に流されてしまいますが、沖まで行くと流れは止まります。離岸流に巻き込まれてもパニックにならないこと、そして、無理に流れに逆らわないことが大切です。

【第9管区海上保安本部交通部企画調整官 前田健太さん】「まず慌てずに、浮いていることだけを考えて、じっと救助を待つということが大事」
新潟県内では過去5年間に遊泳中などでの海の事故は77件発生しており、そのうち20件が離岸流が原因とみられています。風が強く波が高い日には、より強い離岸流が発生します。

ただ、どういう時に事故が起こりやすい“状況”かというと…
【長岡技術科学大学 犬飼直之准教授】「実際には、人が泳げるくらいの波の高さ、あまり速くない流れの時に事故が発生してる、というのが分かってきた。とても沖側の深い所というわけではなくて、海水浴場のすぐ近くの、背が立つか立たないかくらいの所での事故が多い」