岩手県は28日、これまで沿岸市町村を会場に行ってきた東日本大震災の追悼式を来年は初めて盛岡市で開催すると発表しました。
これは28日、達増知事が会見で発表したものです。
岩手県は2011年3月11日に発生した東日本大震災津波の犠牲者を慰霊・追悼するため、2012年から毎年、沿岸市町村と合同で追悼式を開催していました。
しかし要人警護や施設の確保など沿岸自治体の負担が大きいことや、一部の自治体から「単独で静かに追悼したい意向」があったとして、県は来年の追悼式を初めて盛岡市のトーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)で開催することを決めました。
達増知事は「県内だけでなく、県外からの追悼の思いを形にするには追悼式を県庁所在地で行うのが適当」と述べました。

県のこの決定を沿岸に住む人はどう受け止めたのでしょうか。
「全く何も無くなるよりはいいのかと思いますけど、震災のことが風化してしまうんじゃないかという心配はあります」
「できれば震災があった場所でやってもらいたいという気持ちがありますね。この場所じゃなきゃ感じることができないことがあると思うんで、皆さんが来ていただいてこういうことがあったと思い出してもらえる」


達増知事は追悼式当日の午前中に陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園で献花を行うとしています。
