◾️陸上 MARCH対抗戦2023(22日、町田市立陸上競技場)

明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学の5大学が10000メートルのタイムを競うMARCH対抗戦2023が22日、都内で開催された。

大会は2021年から始まり、今年で3回目。発案者は青山学院大学の原晋監督だ。
「ただタイムを競うのではなく、華やかな場所で走ってもらいたい。コンサート会場に来たかのような 大会にし、多くの陸上ファンをつくりたい」

開幕セレモニーでは鮮やかなライトと音楽で会場の雰囲気を一変させ、華やかな幕開けとなった。今年から新たにレーザー光線の演出も加わり、会場の中央には大会名が映し出された。

10000mレースを4組行い、その上位10人の合計タイムを競う今大会。1レースで400mトラックを25周もする長距離のトラック競技は、他の競技に比べて試合中動きが少なく単調になりがちだが、今大会ではレース中観客を飽きさせない工夫が随所に施されていた。

1〜3組は各大学の監督5名が目の前でレースを実況。最終組は、大学のOB・OG(俳優の高橋克典やトータルテンボスの大村朋宏ら)5人がトークで会場を盛り上げた。さらに、トラック内で行われた各大学の応援合戦も白熱。応援団やブラスバンドがトラック内でパフォーマンスするという、陸上大会では珍しい光景に観客からは「すごい!」と声があがった。

観戦は無料の上、レースの臨場感を味わってもらいたいとトラック内で応援することも可能に(限定500人)。選手が目の前を通過すると、配布されたペンライトを振りながら手拍子や声援が飛び交った。その様子はまさに"コンサート"。スタンドからでは感じられない体験に大興奮の様子だった。

熱い応援に背中を押されたのか、完走した93人のうち33人が自己ベストを更新した。優勝したのは青山学院大学。三連覇を果たし、奨学金30万円を手にした。個人トップだったのは最終組で28分11秒00で自己ベストをマークした佐藤一世(4年・青学大)。他の陸上大会とは一味違う陸上大会に「派手な演出でとても楽しく走れた。声援が力になった」と笑顔で語った。

【総合成績(上位10人の10000m平均タイム)】
1位 青山学院大学(28分27秒19)
2位 中央大学(29分26秒83)
3位 立教大学(29分27秒26)
4位 明治大学(29分33秒29)
5位 法政大学(29分45秒34)

【個人成績】
1位 佐藤一世(4年・青学大)28分11秒00
2位 湯浅仁(4年・中大)28分12秒17
3位 黒田朝日(2年・青学大)28分15秒82
4位 倉本玄太(4年・青学大)28分19秒31
5位 太田蒼生(3年・青学大)28分20秒63
6位 阿部陽樹(3年・中大)28分26秒58
7位 白石光星(3年・青学大)28分27秒96
8位 山内健登(4年・青学大)28分28秒75