出没や被害が相次いでいることしのクマ。番組ではクマの首に取り付けた”目線カメラ”の映像を入手しました。映像から見えたクマの生態とは。また、異常出没はいつまで続くのでしょうか。

クマの首に取り付けられたカメラ(提供:茨城県自然博物館 後藤優介氏)

生い茂る草木を前足でかき分けながら進む動物。好物のミズバショウの葉を見つけ、根元から食べています。実はこれ”クマの世界”の映像なのです。

この映像は秋にかけて富山県内で野生のツキノワグマの首にカメラを取り付け調査したもので、映像にはクマの下あごが映っているのが分かります。藪の中から、ひらけたところに出ると鼻をあげて、周囲のにおいを嗅いでいます。

この映像では鼻を地面に近づけにおいを嗅ぎながら何かを食べています。好物のブナの実です。あごで落ち葉をどかしながら小さな実を器用に食べています。

さらに、枯れ木を見つけ何かをむさぼっています。実はアリを食べているのです。爪でかき分けながら器用にアリを探します。こうして山中で食料をひたすら食べることで冬眠に向け栄養たくわえ、脂肪をつけるのです。

爪で枯れ木をかき分ける器用さ

その様子が分かるのがこちら。夏に撮影された映像では、すっきりとしたお腹まわりとなっていますが、3カ月後には丸々と太っています。比べてみると…