オーストラリア政府は、日本近海で任務にあたっていたフリゲート艦に対して、中国の軍艦がソナー=音波探知機を作動させ、ダイバーが負傷したと発表しました。オーストラリアの国防相は「深刻な懸念」を表明しています。

オーストラリア政府が18日に発表した声明によりますと、今月14日、北朝鮮の船舶に対する警戒監視活動のため日本のEEZ=排他的経済水域にいたオーストラリア海軍のフリゲート艦に対し、中国軍の駆逐艦が接近して音波探知機を作動させたということです。

スクリューに絡まった網を外す作業にあたっていた海軍の複数のダイバーが、中国の駆逐艦の音波探知機から発せられた音波を浴び、軽傷を負ったということです。

オーストラリア側は事前に、国際的に認められた信号で接近しないよう求めていました。

オーストラリアのマールズ国防相は「危険な行為」だとして、中国政府に対し「深刻な懸念」を表明しました。

オーストラリアと中国をめぐっては、今月4日、アルバニージー首相が首相として7年ぶりに訪中するなど、関係改善を急速に進めていました。

フリゲート艦は現在、長崎の佐世保港に入港しています。