絵本を通して理解が広まってほしい『発達支援の子どもたち』

絵本の企画・執筆を手掛けたのは、あの”気づいたことはメモをして”と、アドバイスをくれた児童発達支援の専門家、にぬふぁー星の仲程斎人さんです。

にぬふぁー星 仲程斎人さん
「お先真っ暗な状態だと感じている。そういう中で、仕事や子育てをしている保護者はとても多い気がします。1人でも多くの人に、発達支援の子の理解が広まったらと思う」

こうした自閉症について、絵本を通して子どもたち自身にも考える機会を持ってもらおうと、美原小学校では道徳の授業が行われました。

(絵本の読み聞かせの様子)
「ぎんちゃんは、お家でもいつもママに怒られます。お寝坊して時間がないのに、服を着ないで服を散らかすのです。あか、あか、ない。かーかー。ママはそのあたりの洋服をとりグイグイと、無理やり着せるのです」

にぬふぁー星 仲程斎人さん
「君たちなら、銀ちゃんがギャラゴンになった姿に対して、どんな配慮をしますか」

あの日、ぎんちゃんと向き合った伊波さん夫婦のように、生徒たちも考えます。

児童たち
「あれじゃん、最初だったら。『一緒に赤い洋服探そう』みたいな」
「ぎんちゃん、どうしたの?何かあったの?みたいな」

この取り組みは、全ての人が自分らしく生きられる環境づくりを目指す、SDGsの目標に繋がっています。

授業を受けた児童たち
「世の中にはいろんな人がいて、その人にはどんな接し方をすればいいかがよくわかりました」
「みんなに配慮していたら、みんなが優しくなれるかなと思った」

小学校で行われた授業の様子を見て、ぎんちゃんの両親はー

ぎんちゃんの両親
「これが寄り添う一歩っていう感じがした。子ども達の話を聞けたのがよかったですね。一番身近にいる人達なので、銀二の」

絵本のぎんちゃんは、手を差し伸べられて”怪獣”ではなくなっていきました。現実でもぎんちゃんを知ろうとする人が増えていけば、障害がなくなってゆくことに繋がるのかもしれません。