こうした値上げの動きにイベント会場でチョコバナナを販売している青森県弘前市の山崎勝男さんは頭を悩ませながらも、現時点で値段は1本250円にすえおくとしています。

※保護者は「(1本250円は)お祭り価格かな。ギリギリですかね。300円ってなるとちょっと厳しい」

※チョコバナナを販売 山崎勝男(68)さん
「3年くらい前に上げたばっかりだからこれ以上上げたら子どもたちの負担がかわいそうだから。サイズを少しだけ小さくする可能性はあります」

一方で、値上げに踏み切ることを決めたのが青森市のバナナジュース専門店、GREASE(グリース)です。多いときには1日150杯売れるジュース。
1か月で15キロを使うバナナの高騰は経営を直撃しています。

※GREASE 藤本安弘さん
「かなり影響があって6月に入って値上がりを聞いてうちも(赤字にならない)最低の値段で出していたので、50円くらいの値上げを考えていました」


店では7月1日から、バナナジュースを1杯50円引き上げて400円にします。
こうした値上げの動きについて、卸売業者の青森合同青果は7月からは飲食店だけではなく、スーパーを始め小売店にも広がるとしています。

※青森合同青果取締役果実部長 工藤善彦さん
「7月に入れば値段を上げてくる店がほぼ一斉に上がると思います。4本入った袋で198円とか298円とかで売っていたやつがだいたい1袋で30円くらい上がると思います」


小売店・飲食店ともに企業努力は限界が近く、現時点で値上がりの動きを緩める要素はほぼないといいます。

※青森合同青果 工藤善彦さん
「一回値段上がったものをまた下げることはあまりないので、多分いまの一回上がった値段で安定して販売していけたらいいのかなと思っています」
物価の優等生、バナナにも及ぶ値上げの波は家計を圧迫し、少しずつ、暮らしに影を落とし始めています。


青森合同青果の工藤さんによりますとバナナと同様に物価の優等生と言われてきたもやしと卵も値上げが始まっています。


もやし1袋が4月まで30円~40円でしたが5月からは45円~50円に卵は1パック約100円が120円~130円に上がっている状況です。

帝国データバンクによると、6月に値上げした食品は1500品目以上。7月以降も小麦粉や食用油など2000品目を超える値上げが予定されています。


値上げの波がまだ続くなか、物価の高騰にあわせて賃金が上昇しなければ、私たちの暮らしは厳しさを増すばかりです。