2022年に入り私たちの暮らしに重くのしかかる値上げの波。物価の優等生とも言われ、値動きの少ないバナナにもその波が押し寄せています。これから飲食店や小売店でも引き上げられていく見込みです。

※小野寺紀帆キャスター
「お祭り会場でよく目にするチョコバナナ。その材料となるバナナの価格にも変化がありそうです」
6月18日、弘前市で開かれた花火大会です。立ち並ぶ屋台のなかでも子供たちから高い人気を誇っていたのは、チョコバナナでした。

※子どもは「(Q.いつもお祭りに行ったら何買いますか?)チョコバナナ、絶対チョコバナナ買う。美味しいから」


このバナナにいま、押し寄せているのが値上げの波です。バナナは物価の優等生と呼ばれるほど値動きは少なく、この7年間、小売価格は1キロあたり200円前後で安定していましたが6月に入り約2割値上がりました。
その背景にあるのが、生産国であるフィリピン政府が発表した異例の声明です。


※駐日フィリピン大使館 ホセ・カスティリョ・ラウレル5世大使
「現状のまま継続するのはフィリピンの生産者にとって、現実的でなくまたフェアでもない」


2021年、フルーツのなかで最も輸入量が多いのはバナナで111万トン。
国別では、フィリピン産のバナナが全体の8割近くを占めています。


そのフィリピン政府が原油価格の高騰で輸送費が上ったうえ円安が進んだことなどから6月8日、日本の小売業界へ初めて、小売価格の引き上げを要望しました。