仙台空襲で消失した仙台城の「大手門」の復元に向け、重要な手がかりが発見されました。2023年9月から始まった仙台市教育委員会による発掘調査で、大手門の位置の推定につながる、柱を支える礎石跡などが確認されました。

仙台市教育委員会による発掘調査が行われたのは、仙台城の大手門と隣接する脇櫓西側など2か所です。2023年9月からの調査で大手門の柱を支える「礎石跡」や雨水を排水するための「石組側溝」が見つかりました。

仙台市教育委員会の担当者:
「大手門の柱が設置された礎石は残っていないが、礎石を沈まないようにするための根固めの石が部分的に残っているのが確認された」
「大手門」は、江戸時代を通じて仙台城の正門として存続し、藩主の出入りなど特別な時にのみ開門されました。1931年には国宝にも指定されましたが1945年の仙台空襲により焼失しました。

仙台市文化財課 長谷川蔵人課長:
「大手門の位置を推定するうえで重要な手がかりを得られた。2036年には伊達政宗公の没後400年の節目を迎える。そのタイミングを一定の目安として、その時期の復元を目指し取り組んでいければ」

仙台市教委では、大手門の復元を目指して、発掘調査を2027年度まで実施することにしています。市教委は、11月19日に市民向けの見学会を開き、大手門を含めた当時の仙台城の勇姿を思い浮かべてもらいたいとしています。














