福島第一原発の事故のあと福島県浪江町から宮城県に移住した男性がいます。男性は、浪江町が、2017年4月に避難指示が解除されたあとも故郷に戻っていません。その男性が再稼働を控える女川原発に何を思うのか。
思い出す3.11
海岸で、車から降りた一人の男性。「波荒れてるなぁ。きょう」。男性が指差します。「あれが福島第一原発。ここから3キロ…そのくらいなのかな」

浪江町の海辺からは、霞んで見える福島第一原発。近くて遠い、あの排気塔を見るたびに大内善一さんは3月11日を思い出します。
大内善一さん:
「自分たちは町で生活していたでしょ。地震があって『ボーン』という音を聞いた人も結構いる。記憶が甦りますよね…」

生まれも育ちも福島県浪江町で自宅で接骨院を営んでいた大内さん。原発事故で故郷を離れ、2011年5月、仙台市に移住しました。
マッサージする大内さん(2015年):
「この間、背中を打ってから仕事はやってますか?」

現在は整体師の仕事を引退し、妻のひとみさんと一緒に名取市に暮らしています。














