社会問題化している“悪質ホストクラブ”について、11月9日、参議院の内閣委員会で立憲民主党の塩村文夏議員がこの問題を追及しました。
ホストクラブの支払いは“倍々ゲーム”で膨れ上がる
加藤シルビアキャスター:
社会問題化している悪質ホストクラブについてです。

9日も、参議院の内閣委員会で、立憲民主党の塩村文夏議員から「18歳19歳の若年女性が狙われたり、風俗で働かないと払えないほど、売掛(ツケ)が多額になっていく」といった指摘がありました。

そして10日は、東京都の小池百合子知事が「最近は貢ぐ女性と貢がせているホストと両方が逮捕されたという例もありました。新宿区・警視庁などと連携した形で、どういう方策があるのか検討したい」と話していました。

深刻さを増していく、悪質ホストクラブの問題。こちらに取り組んでいる「青少年を守る父母の連絡協議会」(新宿・歌舞伎町)に取材したところ、悪質ホストについての相談は、4か月で200件以上に及ぶということです。
玄秀盛代表によりますと「去年(2022年)4月に成人年齢が18歳に下がった。相談内容が濃くなってきた。ほとんどが借金問題」。その金額につきましては「半年で600~700万円の人もいれば、1500万円の借金を相談する人もいる」ということです。
では、その背景には一体何があるのか。どうしてハマってしまうのかをみていきます。

要因の一つには、コロナ禍の影響があるということです。
というのも、オンライン授業やリモートワークなどが増えて、友人などができず、孤独を感じてしまっている。
そんななかでSNSを開くと、インターネットなどでホストに興味を持ち、SNSで「いいね」とアクションすると返事がある。それが来ると嬉しくなって、身近に感じてしまう。
SNSを通じたメッセージのやり取りを重ねていき、あるときにカフェなどで直接会うようになると「ホストクラブに来てみない?」と誘われる。
「最初は安いんだよ」「初回は3000円で体験できるんだよ」ということで、安心感と安さでホストの店に行く。こういったケースがあるということです。

そして、1回行くとそこからは“倍々ゲーム”だということで、こちらも実際にあったケースです。初回は3000円で行き、2回目は3万円。3回目はデートもあって、30万円という金額。
さらにそこから4回目は「売掛(ツケ)で肩代わりするよ」ということで、ボトルを入れて80万円になっていく。行くたびにツケが溜まっていってしまっている、という状況にあるそうです。














