その後も続く過酷な訓練

警備部機動隊 藤川和将 分隊長:
「一般民家にある物置小屋が倒壊しました。そこで作業をしていた男性が1名逃げ遅れて、取り残されてしまったという想定で開始したいと思います」
隊員:「了解」

最後に体験したのが狭い場所での救助訓練です。
私も隊員として救助に向かいます。

「大丈夫ですか? 要救 意識あり」…そんなやりとりが続きます。

現場の状況は常に異なるので、隊員同士が密にコミュニケーションを取りながら状況を見極めます。

災害など困難を極める現場でも冷静さを保ちながら、要救助者に声を掛け、迅速に安全な場所に運ぶ訓練が続きました。

酒井晶央記者:
「みなさん常に声掛けながら連携をとられていたので、そういったコミュニケーションとか素晴らしいなと思いました。体験してみて凄く貴重な経験ができたなと思いました」

1日の訓練が終わってからが己の限界に挑む時間です。
『体力調整』と呼ばれる時間――訓練を終えた後に行い、基礎体力の向上につなげるのが目的ですが、その過酷さに屈強な隊員たちの体も悲鳴をあげます。

どんな現場でも、屈しない精神力と治安の最後の砦となる体力をつけるため自らを追い込みます。

警備部機動隊 﨑村直輝 さん:
「訓練はきついんですけど、実際の現場はこの訓練よりは厳しいものになると思うので」

警備部機動隊 松山蒼斗さん:
「災害現場の中で私たちが諦めてしまったり、きついような顔をしていると助けを待っている人たちが安心できないし、訓練ではきつい顔をせず 絶対に助けるという思いをもって訓練に臨むようにしています」

地域の治安を守るために日々、厳しい訓練に励む警備部機動隊。
私が体験させてもらった訓練はごく一部でしたが、間近で見る隊員達からは強い使命感を持って任務にあたっていることが感じられました。