■夏の夕方は発電量が大幅減…太陽光発電の危うさ


井上キャスター:
再生可能エネルギーでまかなえるとすると、その再生可能エネルギーの危うさというところも一つ見えてきます。発電量が低下するというのが太陽光発電の一つ大きなハードルになっています。


パネルの真上に太陽があり、多くの日光を取り込めるのは正午過ぎの13時ごろが発電のピークと言われています。夕方、日が少し傾くと、発電量が大幅に減ってしまう。これが太陽光発電の難しさ。大体このNスタの放送中に夕方の時間帯に電力の需給がひっ迫しますという警報が出されるのは、こういったところに由来しているというふうにいわれます。加えまして、パネルの向きというのは春と秋の太陽の高度に合わせて設置されているので、夏は少し発電量が減ってしまいます。夏の難しさとしては、これだけ暑いと暑さに弱いということも言われています。

パネルの温度が上昇すると発電量が下がる。猛暑で熱が冷めないため、夕方ではなおさら。夕方は発電量が減る一方、需要というのは夕方の時間帯。夕食の支度などで増えるということで、ここがミスマッチになり夕方が最も危険な時間帯になってしまう。この少し危うさのある自然エネルギーをどう推し進めていけばいいのかというのも一つの課題になってきているわけです。

ホランキャスター:
星さん、自然エネルギーは太陽光だけではもちろんありませんし、太陽光のデメリットみたいなところがあるのであれば、他の自然エネルギーをどう活用していくのか。様々なエネルギーで補完しあえば。

星さん:
組み合わせですよね。太陽光のこういう危うさっていうのはもちろんそれは前からわかっていたわけで、それに風力だとか地熱とかをどう組み合わせていくかということと、蓄電システムと揚水発電のように太陽光がいっぱい稼働しているときに揚水し、太陽光がお休みのときに発電するということも十分可能ですので、そこもまた政治的にジャッジすればそう難しい問題ではないんです。それをやらないっていうことだけだと私は思っています。

(Nスタ 6月28日放送より)