発生確率が年々高まっている南海トラフ巨大地震への備えとして、大分県は「津波災害警戒区域」の指定を急いでいます。指定されると一体、何が変わるのかを取材しました。

南海トラフ地震で最大4メートルの津波想定

大分県津久見市の海岸線にほど近い場所にある高齢者施設「しおさい」。およそ120人が入居する施設では、南海トラフ巨大地震が発生すれば最大で4メートル前後の津波が想定されています。

(「しおさい」・小野淳哉施設長)「避難場所の3階部分は、10メートル近くあるのでなんとか津波から逃げられるかな」

寝たきり状態の高齢者もいる中で、避難方法は基本的に垂直避難のみ。市に提出している「避難確保計画」に基づき、年2回、入居者を施設の3階部分に避難させる訓練を実施しています。

(小野淳哉施設長)「津波に特化した避難計画を求められたので、レベル2~4まで危険度に合わせた対応計画を立てた」