「1年間、学力調査のために仕事している感じ」「結果が悪いとテコ入れされる」“結果”にこだわる体質に現場の声は…

会見の中で谷内委員長は「対策をせずに調査に臨んで、結果が悪いと(試験後に)テコ入れがあったり、業務が忙しくなったりすることが(現場の)プレッシャーになっている」と述べました。

県教職員組合の会見(7日)

記者から「テコ入れがあるというのは県教育委員会から?」と問われると、
谷内委員長は「県教委から全くテコ入れはないが、市町の教育委員会の指導主事から指示されたという回答があった」と述べ、
「市町の指導主事としては結果にピリピリしているのかな」と、市町の教育委員会レベルで結果にこだわる体質があることを示唆しました。

実態調査の中で、現場の教員からは「(点数が)低いからといってテコ入れされるのは納得いかない。『対策しない』を守ったところが損をする」、「1年間、学力調査のために仕事をしている印象」など、事前対策をせざるを得ない状況や学力調査そのものへの負担の声があがりました。

県教組の調査に寄せられた現場の声

さらに、谷内委員長は「市町の中には、学力調査の平均点が非常に高いことを売りにして学力ナンバーワンの町だとか市だとか言って、いわゆる町おこしに使おうなんていう考えを持っている所もある」と、順位にこだわる体質の根深さは、行政も絡んだ問題だと指摘しました。

「子どもたちの生活面や学習面の状況を把握する」という本来の目的に沿った実施へ。体質の改善には時間がかかりそうです。