■ 唯一の戦争被爆国不在のなか 被爆者に代わって若者が動いた

ウィーンで開かれた核禁条約・第一回 締約国会議。会議には日本と同様アメリカの『核の傘』に入る国々も、オブザーバーとして参加しました。

ドイツ代表:
「核兵器が存在する限り、NATOは核同盟であり続けます」

各国、条約の批准を改めて否定しながらも、立場を超えた『対話』の必要性を、この場で共有しました。なぜ、それが日本にできないのか?

長崎市出身で核廃絶を目指す団体を立ち上げた中村 涼香さんは、オーストリア政府からの依頼を受け、締約国会議 前日、各国の大使を前にスピーチしました。

中村 涼香さん(22):
「私は22才、長崎の被爆3世です」「唯一の戦争被爆国である日本政府が、核兵器禁止条約の締約国会議に参加しないことを残念に思います」
(会場から拍手)

KNOW NUKES TOKYO 共同代表 中村 涼香さん:
「拍手はすごく嬉しかったです。率直に。嬉しかったんですけど、(日本は核保有国と非保有国の)橋渡しをするって言ってきた。そこに本当にいなくて大丈夫なのかな?橋渡しをするのであれば、当然こちらの流れも知っていくべきですし。違和感がありますよね」

中村さん達(KNOW NUKES TOKYO / カクワカ広島)は日本のオブザーバー参加を求め、直前まで署名活動を展開。わずか3日で集まった2万筆を超えるデジタル署名を携え、外務省の軍縮課長に迫りました。

外務省 軍備管理軍縮課 石井 良実課長「そちらには参加しない」

KNOW NUKES TOKYO 共同代表 高橋 悠太さん(21):
「しょうがない日本政府は動かない。諦めました。世界の人々とつながって日本政府を引っ張ってこよう。もっとワールドワイドなキャンペーンしていった方がいいと思います」

ICAN 川崎 哲さん:
「学生さん達若い人たちも、え?そんなにみんな来るの?というくらい、何とか色んな人達からサポートして頂いて、寄付も集めて。メディアの方も世界最大数集まっているという事で、簡単に言うと日本政府以外は『日本はすべてここにいた』という事だと思います」