TSMCをきのう(11月2日)上空から撮影しましたが、ほぼ完成しているように見えます。このTSMCが熊本進出を表明以降、企業や行政の動きが活発になっています。
富士フイルムは菊陽町に半導体関連の生産拠点を新たに設けます。

富士フイルム 岩﨑哲也 取締役執行役員「投資額は20億円。日本においては初めての生産になる」

生産されるのは半導体の表面を削るための材料。国内での生産は初めてです。
岩﨑 執行役員「(富士フイルムの)いくつかのお客様が集積している、それが(県内進出の)第一条件としてあります」
TSMCが熊本への進出を表明して以降、熊本の自治体と立地協定を結んだ半導体関連の企業は36社。

そのうち10社に「今後の課題」について取材したところ、ほとんどの企業が「人材の確保」を挙げました。
この現状に人材サービス会社に動きが。
日総工産 人財育成部 本田千利シニアアドバイザー「(熊本は)半導体が強いところですので、さらにTSMCが進出したということで、人材不足になるというのは予測できた」

今年4月、横浜市に本社を置く日総(にっそう)工産が大津町に半導体のエンジニアを養成する施設をオープンさせました。
今後10年、九州で年間およそ1000人の半導体関連の人材が不足すると想定しての進出です。
講習生 森﨑正也さん「TSMCが来年から稼動すると聞いているので(半導体産業に)目をつけて」

熊本県教育委員会も今年6月から人材育成に向けた新たな事業に取り組んでいます。
熊本県教育委員会 高校教育課 藤原良弘さん「(学校にとって)学びに適した企業と、企業側が求めている学びを提供できる学校というニーズを合わせるために我々コーディネーターが間に入る」

熊本県教育委員会は熊本にある半導体関連企業を高校生に知ってもらうと企業と学校の間に入り、出前授業などを実施しています。
官民挙げての人材育成が実を結ぶか?今後に注目です。