石川県志賀町が発注した公共工事の入札をめぐり、小泉勝 町長ら4人が逮捕された贈収賄事件で、町による今年度の公共工事の入札で、約3割が最低制限価格と同じ金額で業者側が落札していたことが分かりました。

この事件では志賀町が発注した水道管工事を特定の業者に落札させようと、最低制限価格を漏らした見返りに現金50万円を受け取ったとして、志賀町の町長・小泉勝 容疑者(57)と、その妻が受託収賄の疑いなどで、業者側の青谷工業の代表と妻が贈賄などの疑いで逮捕・送検されています。

問題となった工事では地元の業者8社が入札に参加しましたが、青谷工業は最低制限価格と同額で落札しました。さらに町が発注した公共工事の入札をめぐって、最低制限価格と同じ金額で落札された公共工事が、ことし4月以降の今年度は先月19日までに21件あり、入札全体の64件中、3割を超えていることが分かりました。

志賀町では500万円以上の公共工事については、最低制限価格の決裁権限を町長が担っていて、該当する工事で今年度に同額で落札されたものは14件ありました。

警察は他の発注工事でも不正がなかったか、引き続き調べを進めています。