パキスタン政府は、アフガニスタン人による自爆テロが国内で多発しているとして、治安対策を目的にアフガンなどからの不法移民の一斉摘発に乗り出しました。

パキスタン政府は、国内で多発する自爆テロに多くのアフガニスタン人が関与していると主張し、治安対策としてアフガニスタンなどからの不法移民に出国するよう勧告していました。

AP通信によると、パキスタン当局は1日、不法移民の一斉摘発に乗り出し、南部の最大都市カラチでは、拘束された数十人のアフガニスタン移民が収容所に連行されました。当局は順次、不法移民を強制送還する方針です。

また、長年暮らすアフガニスタン人の住居を取り壊すといった強硬措置によって、多くの人たちが行き場を失っています。

アフガニスタンで再び実権を握ったイスラム主義組織「タリバン」の弾圧から逃れようと、パキスタンにはおよそ60万人が移り住んでいて、国連機関は「送還されれば人権侵害の重大な危機にさらされる」と訴えています。