八田容疑者を追い詰める…捜査を強化
11月1日から全国一斉に指名手配被疑者の捜査強化月間が始まっていて、大分県警は八田容疑者の追跡捜査を強化しています。
捜査幹部は「人口の多い地方で目撃情報がたくさん寄せられているが、エリアを絞ることなく、情報を1件1件つぶす作業を進めている」としています。また他県の警察にも協力してもらっているほか、確度の高い情報については現地に捜査員を派遣しているということです。
県警交通指導課・安藤竜夫次席:
「過去にはこの捜査強化月間で重要指名手配被疑者が捕まったというケースもあるので県警としてもこの期間中になんとか八田を検挙したいと考えている」
「体力はあるのでどこでも生きていけると思う」
別府市で起きた大学生ひき逃げ死傷事件は去年6月、別府市野口原の県道で停車中のバイク2台に軽乗用車が追突、大学生2人が死傷したものです。

この直前に八田容疑者と亡くなった大学生との間でトラブルが起きていました。八田容疑者の車は少なくとも制限速度の2倍にあたる時速80キロ以上出ていたとみられています。さらに現場にはブレーキ痕や避けようとした形跡がないことなどから亡くなった大学生の原付バイクをめがけて追突した可能性があることがわかっています。
その後、八田容疑者は車を乗り捨て、海の方向に裸足で逃走。現場から2キロ離れた北浜のヨットハーバー近くにいたことがわかっていますが、そこで足取りが途絶えました。
警察庁は事件の凶悪性から八田容疑者を道路交通法違反では全国初となる重要指名手配に指定。八田容疑者を加えた新たな指名手配書が10月1日から全国で掲示されています。
捜査特別報奨金の対象事件にも指定されていて、有力な情報提供者には公的懸賞金として300万円が支払われます。遺族による私的懸賞金500万円も含めると上限額は800万円となっています。
また、遺族や被害者家族、支援団体などは9月、八田容疑者を殺人・殺人未遂容疑で刑事告訴するとともに、容疑をひき逃げから殺人に変更するよう求めた署名およそ5万2000人分を県警察本部に提出しました。
八田容疑者は石川県生まれで千葉県や栃木県、大分県杵築市を転々とし2年前、大分県日出町に移り住みました。事件を受けて、八田容疑者の学生時代の友人は「びっくりしたのと同時にありえなくはないなと思った。体力はあると思うのでどこでも生きていけると思う」と話しています。
警察は引き続き情報提供を呼びかけています。
情報提供先:【大分県別府警察署】0977-21-2131