ご存知ですか?「感覚過敏」

みなさん、「感覚過敏」という言葉をご存じでしょうか。

「感覚過敏」とは
・視覚
・味覚
・聴覚
・触覚
・嗅覚
などの感覚が「非常に敏感な状態」のことをいいます。

1つの感覚が敏感な人もいれば、複数の感覚が敏感な人もいて、人によって症状は様々です。

この当事者の方に話を伺うと、
「蛍光灯の光が気になる」
「服のタグがチクチクして痛い」

などが非常に強いストレスとなるといいます。そして「感覚過敏」は目に見える症状ではないため知らない人も多く、その症状やつらさはあまり認知されていません。

このような「感覚過敏に悩む人たちの、力になりたい」と、若い当事者と岡山の老舗企業がタッグを組み、新たなある商品を開発しました。

当事者の加藤さん「学校に行くのが苦痛だった」そして不登校に

(加藤路瑛さん・17)
「中学校のみんながシャーペンをカチカチする音であったりとか、休み時間にみんながワイワイ話している声とかで、体調が悪くなって…」

17歳の加藤路瑛さん。幼い頃から「感覚過敏」の症状に悩まされている当事者の1人です。

五感のすべてが過敏な状態にあり、周りと同じように生活を送ることが難しく、特に「学校に通うことが苦痛だった」といいます。


(加藤路瑛さん・17)
「小学校1年生の初日の日に給食を食べて吐いてしまって、本当に給食の食べ物自体が本当に全部苦手で。学校行きたくないみたいな状態でしたね」

「例えば『Yシャツの襟元』。襟が首に当たるとすごく硬くて痛いですし、本当に『針が刺さってるような感覚だったり』とか」

「日常生活の中で、五感はフルに活用していくところなので、やっぱり辛さっていうのはとても多いですね」

「感覚過敏」はまだ治療法も確立されていない

視覚などの五感が、非常に敏感な状態を指す「感覚過敏」。「病気」ではなく「症状」であるため、治療法も確立されていません。

発達障害がある人の一部に多い症状と言われていますが、その実態もまだ分かっていないのが現状です。

加藤さんも、中学1年生の時に「制服を着ると肌が痛む」などの理由から、学校に通えず不登校になったといいます。