新潟県妙高市で22日、今年初めての“毒キノコ”による食中毒が発生しました。

食中毒になったのは、60歳代の男性と50歳代女性の夫婦2人で、ツキヨタケを誤って食べたことによるものです。

上越保健所によりますと夫婦2人は、22日に妙高市の山中で親せきが採って来たキノコを午後6時頃に自宅で「きのこ鍋」に調理して食べたところ、午後7時半頃からおう吐・下痢等の症状が出たため、午後10時頃に医療機関を受診したということです。なお2人は一晩入院した後に快復し、既に退院しています。

台所に残っていた未調理のキノコを専門家が確認したところ、有毒のツキヨタケが見つかったということで、親戚が“ムキタケ”と間違えて採取したとみられています。

有毒のツキヨタケ(写真提供:新潟県)

夫婦の他にもこのキノコを譲り受けた人はいましたが、22日に食したのはたまたまこの夫婦だけであり、すぐに他の人へ連絡をしたため、これ以上患者は広がらないとみられます。
新潟県では、今秋も同様の食中毒発生が懸念されることから『毒きのこ食中毒発生注意報』を発令し、食用と正確に判断できないキノコは、絶対に「採らない」、「食べない」、「人にあげない」よう注意を呼び掛けています。

【きのこによる食中毒の予防ポイント】(新潟県より)
1.食用と正確に判断できないきのこは、絶対に「採らない」、「食べない」、「人にあげない」
2.様々な「言い伝え」は全く根拠のない迷信であるため、信じない
 (主な迷信)
 (1) 柄が縦に裂ければ食べられる → 毒を持つきのこの多くは柄が縦に裂ける
 (2) ナスと一緒に料理すれば食べられる → 食中毒を起こした例は多数ある
 (3) 虫が食べているきのこは食べられる → 虫は毒のあるきのこも食べる