「ロシアは開戦一週間前に衛星のひとつをイスラエルをカバーできる場所に移動した」

ハマスが境界の壁を壊しイスラエルに侵入した時の映像に“援護しろ、援護しろ”といったロシア語で指示するような音声が記録されていた。さらに…

元ウクライナ大統領府長官顧問 アレストビッチ氏
「ウクライナのブダノフ情報総局長によるとロシアは、開戦一週間前に衛星のひとつをイスラエルをカバーできる場所に移動した。これは、少なくともロシアが、この戦争について事前に情報を入手していた証拠のひとつだと言っている」

さらにロシアからハマスに供与される武器の中には、西側諸国がウクライナに供与したものが含まれているとRUSIの秋元千明氏は言う。

英国王立防衛安全保障研究所(RUSI) 秋元千明 日本特別代表
「例えば対戦車ミサイルのジャベリンなんかが、アメリカからウクライナに行って前線で使われていますが、当然前線兵器っていうのは、鹵獲されてロシア側の手に渡ることはあるわけです。イランがロシアに対してシャヘドという無人機を大量に提供してますけど、その見返りとして実は、ロシアは手に入れたアメリカの対戦車ミサイルなどをイランに渡したという…。イランは貰ったミサイルをどうしたかっていうと…。ヒズボラとかシリアとかハマスに渡った…。
関係を持ってるイランですからね、そういった疑いがある。それからドローンですね。ドローンの戦闘技術を確立しているのはアメリカを除けばウクライナとロシアだけ。ウクライナがハマスに渡すわけないんで、引き算すればロシアが疑わしい…」

さらに秋元氏は奇妙な情報を教えてくれた。

英国王立防衛安全保障研究所(RUSI) 秋元千明 日本特別代表
「不思議なのは、レバノンにロシアがスプートニクっていうラジオ放送局持っててプロパガンダなんか放送するんですが、ハマスの戦闘が起こる1週間くらい前からレバノンのロシア語の放送が突然アラビア語で反アメリカ・反西側のプロパガンダ放送を開始したんです。偶然かどうかわかりませんがタイミング的に揃い過ぎてる…。ちなみにプーチン大統領の誕生日はハマスが戦闘開始した10月7日なんです。これは関係ないと思いますが…」

ロシアによる“ハマス支援”は確たる証拠がある話ではないが、アメリカをはじめイスラエル支援がウクライナ支援を妨げる可能性は十分にある。さらに中東での戦争。拡大や長期化すれば世界経済への影響は計り知れない。

(BS-TBS 『報道1930』 10月16日放送より)