イスラエルを攻撃したイスラム組織ハマス。初日に3000発ものミサイルを撃ったうえで、地上作戦、ドローンを使い海からも攻撃をした。兵器の量と連携した作戦に、後ろ盾となっているイランだけでなくロシア、そしてワグネルの影も指摘されている。

ハマスの計画は2年前から?

ハマス軍事部門の報道官によれば今回の攻撃は、2021年にあったイスラエルとパレスチナとの衝突の後から計画されていたという。この時の死者は、イスラエル側が13人。パレスチナ側は、そのおよそ20倍の256人だった。

ハマスは2年間、どうやって今回のような大規模攻撃ができるようになったのか。今回のハマスによる作戦は単なるテロ活動の域を超えているとRUSIの秋元千明氏は言う。

英国王立防衛安全保障研究所(RUSI) 秋元千明 日本特別代表
「空からパラグライダーを使って攻撃したりドローンを使って爆弾を戦車に落としたり、海上からも侵攻する。さらに地上から戦闘部隊が進出する…。これは完全に軍事作戦として立体的に展開している。これをするにはこういったことを指揮・構成する装備と施設が必要。この指揮機能を確立するには相当な時間と訓練が必要…」

つまり2年前から計画してもハマスだけで出来ることではないという。ハマスの支援と言えばまず挙がるのがイランだ。事実、武器を分解して運び込んだり、兵器を作るノウハウを提供したりとイランの介入は当初から伝えられる。だが今回見えてきたのはロシアの影だった・・・。