「ハマスのドローン操縦士がどこでスキルを習得したか思い浮かぶ」

ハマスが今回のイスラエル攻撃を計画した2年前よりさらに前…。2020年3月、ハマスの指導者イスマイル・ハニヤ氏がロシアを訪問し、ラブロフ外相と会っている。実はロシアとハマスは密接な関係にあるようだ。

番組では今年1月までウクライナのゼレンスキー大統領の側近中の側近だった人物に話を聞いた。彼はロシアがハマスに武器の提供をしていると断言する。

元ウクライナ大統領府長官顧問 アレストビッチ氏
「初日(10月7日)にイスラエルは、100機以上のドローンで攻撃された。爆弾を投下するためにドローンが使われたのだ。高い所から小さな目標に命中させるドローン操縦士を育成するのは簡単ではない。この操作を何百回も正確に繰り返せる技術が必要だ。ガザ地区にそのような訓練をする場所があるだろうか?(中略)軍用ドローンが頻繁に利用される唯一の場所は、ロシア・ウクライナ戦争だ。ハマスのドローン操縦士がどこでスキルを習得したか思い浮かぶだろう…。去年の夏にはアラブの戦闘員がウクライナの戦場で確認されている」

更にワグネルも関与しているとアレストビッチ氏は言う。

元ウクライナ大統領府長官顧問 アレストビッチ氏
「ワグネルがハマスを訓練していた可能性があるという情報が出されているが、アラブの戦闘員がロシア国内で訓練を受けていたというのは確認済みの事実だ。具体的にはロシアのロストフ州の射撃場で訓練していたという情報を得ている」

ウクライナ国防省も“ドローン攻撃を支援するためにワグネルのインストラクターがシリアからガザに派遣された”と報告している。ハマスが今回のイスラエル攻撃作戦のためにロシアで訓練を受けたという話はあり得ることなのか、中東・アラブ社会の政治と歴史に精通する専門家は言う。

現代イスラム研究センター 宮田律 理事長
「そういうことはあり得る気がします。2000年代にシリアのダマスカスにハマスの事務所があって、そこに行くと“イスラエルを脅威に感じる”ということからダマスカスを軸にしてシリアに関与しているロシアもワグネルも…。つまりシリアを通じてロシア、ワグネルはハマスと関係を築けると思う」

きっかけはシリア経由だとしても今やロシアがかなり積極的にかかわっているのではないかという証拠も出始めている。