イスラエル南部、ガザ地区から10キロほどのところですが、まさにこの道を南にまっすぐいったところにイスラエルとガザの境界があります。

このあたりでは越境したハマスの戦闘員がまだ潜伏しているのではないかという懸念があるということで、あちらの検問所で南側からこちらに入ってくる車両を停めて警戒しています。

一方で、地上侵攻が始まれば、この先から地上部隊を投入することになるため、道路の両脇には多くの戦車や軍用車両が集められていて、またその数も、日を追うごとに増えています。

地上侵攻については、「いつ始まっても驚かない」という声がこれまで多くありましたが、欧米各国の要人のイスラエル訪問や、大規模な作戦となることから念入りに準備を進めているために、想定よりは時間を要するという見方も現地では伝えられ始めています。

ただ、「あとは時間の問題だけだ」と地上侵攻については避けられないというトーンは変わらず、引き続き緊張が続いています。

一方で、イスラエル北部についても事態がより深刻化しています。

ここ数日の間に、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラと、イスラエル軍との交戦が激化。イスラエルはきのう、レバノンとの国境付近の住民に対して、緊急の避難を命じています。

けさも北部メトゥラではヒズボラからの攻撃があり、民間人3人がけがをしたということで、イスラエル側も報復の攻撃を続けていて、戦線拡大の懸念が一気に高まっています。