~コメ生産の一本足打法からの脱却へ~
“コメ作り”が基幹産業である新潟県。
2020年の新潟県内の総農家数は6万2000戸余りで全国5位ですが、従事者の平均年齢は約69歳と、全国平均を2歳ほど上回っています。
一方で新規就農者は毎年300人近く。農業生産法人に勤める若者も増えています。
しかし農業生産額は、2022年の統計で全国14位の2269億円となっていて、隣県の長野や山形を下回っています。両県は、果樹・野菜・花きなどの、“換金性”の高い農産物で収益を上げてます。
いま稲作農業は、IOTやAIを導入しながら、省エネや省力化を目指す時代に入りました。点在する耕作放棄地を集約化した法人経営で、規模拡大を進めて労働生産性を高めたうえで、耕作・加工・流通も視野に入れた『6次産業化』への変革を進めることが今後の新潟県にとって喫緊の課題といえそうです。

『コメ王国 新潟』のこれからの命題…。
コメだけに頼る“一本足打法”から脱却し、先人が湿田から築いてきた大切な農地をどのように永続させるかが今の越後平野に生きる生産者の使命であると感じます。