■「太陽フレア」9時間の大規模停電 「宇宙天気予報士」制度を創設

ホランキャスター:
こういうことが起きたときにどうすればいいのか、そしていつ起こりそうなのかというのを私たちに伝える上で重要なのが「宇宙天気予報」というものです。1988年から「宇宙天気」というものは、予報が開始されているんです。そして2019年にはこの監視というのが24時間体制になりました。
基本的には太陽でどのような活動が行われているのか、太陽フレアを観察する。この宇宙天気予報という部分に関して総務省が、「宇宙天気予報士」という制度を創設することを提言しているんです。民間資格として登録・認定する仕組みを具体化すれば「宇宙天気キャスター」など活躍に期待ができるのではないかということなんですね。
宇宙天気予報の中身「物理現象面」その現象の規模の大きさから、そこに新たにどれぐらい社会的影響を及ぼすのかに着目するのが大切だとしています。例えば通信レーダー、どれくらい障害があるのか、電力分野の被害がどれくらいあるのか、ここまで予防できればいいのではないかと変えていこうとしているんです。
井上キャスター:
実際アメリカやイギリスでも国家としての対応が練られている。萩谷さん、特に日本というのは人口密集の割合が世界でも有数と言われている。対策が急がれるとも言われていますね。
萩谷弁護士:
国として対策が必要だと思いますけど、つくづく人類の技術革新がもたらした自然災害だなと思います。100年前に同じ規模の太陽フレアが起こってもここまで大事にならなかったと思います。一つ久保先生に伺いたいんですが、先ほど人体にはそれほど影響がないということでしたが、例えばペースメーカーを埋めている方なども、特にご心配とかはいらないんでしょうか?
NICT情報通信研究機構 久保氏:
そこは心配していただかなくて大丈夫です。その影響というのは基本的には航空機乗っている人とかを除けば、地上にいる人たちには影響は出ませんので、安心していただいて大丈夫です。
井上キャスター:
国や自治体、企業の対応はあるでしょうけれども、個人個人としてできることは特にないということでしょうか。
NICT情報通信研究機構 久保氏:
宇宙天気の現象、例えば太陽フレア大きなものが起きたからといって、何でもかんでも怖がるということではなくてですね、どういう太陽フレアが起きても、我々の人間生活でどういう影響があるのかを理解して、正しく怖がる、正しく安心することが我々ができることなのかなというふうに思います。