参議院選挙が6月22日に公示されましたが、前回の参院選では投票率が5割を割り込み、この「投票率の低さ」をどう改善するかも課題となっています。そんな中、国政選挙の投票率で3回連続で全国1位なのが山形県。その山形県では、政治への関心を高める取り組みが、様々行われているということなので、その中の一つ、山形県遊佐町の取り組みについて取材しました。
■予算45万円を小中学生が議論
――遊佐町ではどんな取り組みをしているのでしょうか?
遊佐町役場 教育委員会教育課 風間雅文さん:
遊佐町役場では、2003年から「遊佐町少年議会」という活動をしています。遊佐町在住、在学の中高生が対象で、立候補をして、定員を超えた場合は選挙も行って当選者を決めています。
――よくある「模擬議会」みたいなものですか?
遊佐町役場 教育委員会教育課 風間雅文さん:
いえ、模擬ではなく、本当の議会のような役割があります。実際に所信表明をしたり、政策立案をしたり、遊佐町から45万円という予算も割り当てていて、その予算の中から政策を実現していくよう議論していく形になります。
予算までついているとは、かなり本格的!その45万円の予算で町のためになることをするために、政策提言や一般質問など、大人の議会と同じ仕組みで議会が進むのが特徴だそうです。
中学生の平均のお小遣いは月2200円程度なので、45万円というのは205ヶ月分のお小遣いに当たる大きな額。町民から集めたこの大きな税金を無駄にしないように議論するという、責任を伴った取り組みです。
もちろん、議会のメンバーになるには「選挙」もあって、選挙権、被選挙権を持つのは、町内在住、在学の中高生。

立候補にあたってはマニフェストも掲げるという徹底ぶりで、6月から始まる議会に関して実施された選挙では、候補者16名から10名の少年議員が選出されました。