4年前の台風19号の大雨の影響による千曲川の決壊で大きな被害を受けた長野市・長沼地区。
リンゴ栽培が盛んな地域ですが、浸水で畑に泥が入り、被災後、遊休農地が増えました。
特産のリンゴを守ろうと若手農家が奮闘しています。
長野県内有数のリンゴの産地=長野市・長沼地区。
秋映(あきばえ)が収穫時期を迎えました。
2019年10月、台風19号で増水した千曲川が決壊し、長沼地区に水と泥が押し寄せました。

リンゴ農家・徳永慎吾(とくながしんご)さん:
「ここも土が10センチくらいは入ってきたし、水も2、3メートルくらいの高さまできて、ゴミが流れてきたりとか被害はありました」
リンゴ農家・徳永慎吾さん。
後継者不足などで増える遊休農地を活用しようと、13年前にリンゴ生産組合「ぽんど童(どう)」を結成。

主に3、40代の若手農家19人で、耕作されなくなった農地を借り受けて管理しています。
地区では、台風災害をきっかけに、遊休農地が増えたといいます。
徳永慎吾さん:
「リンゴ作りというか、土地を管理するのもけっこう大変な状況だったのかなと」
災害で泥が堆積し、リンゴの栽培ができなくなった畑。

ぽんど童は、被災後、新たに20アールの畑3か所を借り受けました。
被害を受けた木を伐採し、2021年の春、ボランティアの支援でりんごの苗木を植樹。
ぽんど童のメンバーがせん定や消毒作業を続けています。
収穫ができるようになるのはおよそ8年後です。