きょうの特集は「食物アレルギー」に関する話題です。本題に入る前に、まず「食物アレルギー」とは何か?についておさらいしておきましょう。

子どもに増える「食物アレルギー」その背景は?

食物アレルギーで、特に症例数が多いとされるのが「8大アレルゲン」と呼ばれる、「えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生」といった食物です。これらは「特定原材料」として加工食品などに表示が義務付けられています。

食物アレルギーの症状は「かゆみ」「じんましん」「咳」「嘔吐」など、人によって様々です。重篤な場合には「意識障害」や「アナフィラキシーショック=血圧が低下してショック状態になること」もあります。

実はこうした食物アレルギーのある子どもたちが、いま増えていて、日本学校保健会が2022年に行った調査では、食物アレルギーのあった児童・生徒は全体の約6%にあたる約52万7千人と、9年前の前回調査より12万人増えました。

調査に携わった日本アレルギー学会理事長の海老澤元宏医師は、「食生活の変化」などが背景にあると指摘します。さらには「花粉症の子どもの増加」も…。

花粉アレルギーの原因物質と果物アレルギーの原因物質が似ているため、花粉症になると、果物アレルギーを発症しやすくなるということです。また、木の実類のアレルギーも増えていると見ています。

「食べることを楽しんでほしい!」双子の姉妹が立ち上がった!

こうした中、食物アレルギーがある子どもたちに食べることを心から楽しんでもらおうというイベントが、10月15日に岡山市内で初めて開かれます。企画したのは、地元に住む双子の姉妹です。

イベントのために新たに購入した鉄板で焼くのは、特別なたこ焼きです。

(入江槙子さん・40歳)
「本来、たこ焼きって小麦粉と卵を入れるんですけど、今回のイベントでは、8大アレルゲンを除去するので、米粉と片栗粉で作っています。もっちりした感じで、味は…美味しいです」

今月15日に初めて開催される、その名もアレルギーフリー・フェスティバル「アレ!!ふぇす」。

岡山市中区の駐車場を会場に「8大アレルゲン」と呼ばれる小麦や卵など8品目を除いた飲食を販売するイベントです。