イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの地上作戦の可能性が取りざたされる中、アメリカのブリンケン国務長官は、ガザからの市民の退避についてエジプト・イスラエルと協議していることを明らかにしました。

アメリカ ブリンケン国務長官
「それ(退避ルート確保)についてイスラエルと話しあっていて、エジプトとも話し合っている。現在進行中だが詳細は言えない」

アメリカのブリンケン国務長官は11日、イスラム組織「ハマス」への対応を協議するため、イスラエルに向け出発しました。

出発の前にブリンケン長官は記者団に対し、ガザからの市民の退避ルートの確保について、エジプト、イスラエルの両国と協議を行っていることを明らかにしました。「アメリカもイスラエルも国際法を尊重し、市民の被害を避けるためにあらゆる努力をする」と強調しています。

ただ、ロイター通信は「エジプトがガザからの退避ルートの設置を拒否した」と報じています。

一方、アメリカ国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は、今回の戦闘に巻き込まれ、死亡したアメリカ人が22人、安否不明者が17人になったと明らかにしました。

安否不明者のうち、ハマスに拘束されているとみられるアメリカ人は「わずか」だとしていますが、拘束されている場所や状況はわかっておらず、「救出に関するアメリカ政府の決定は何もなされていない」としています。