“沖縄戦の戦没者の遺骨が混じる可能性がある”として、市民団体などが開発の中止を求めている糸満市の鉱山について、開発業者は年内の採掘開始に向け準備作業を進めています。

沖縄戦の激戦地で『魂魄の塔』にほど近い、糸満市米須の鉱山開発をめぐっては、「戦没者の遺骨が混じった土砂が、普天間基地の移設先である辺野古の埋め立てに使用される可能性があり“人道に反する”」として、市民団体などが県に採掘を許可しないよう求めてきました。

こうした中、県は先月11日、開発に必要な申請を許可しました。

開発業者は、石灰岩を切り出す前段階の作業として、表面にある岩を重機で砕いたり運び出しのための仮設道路の建設を進めたりしていて、年内には採掘を始める見込みだということです。

沖縄防衛局は辺野古の埋め立てに使用する土砂の採取場所として、本島南部も候補に含めていますが、実際に使用するかは「決まっていない」としています。