おしゃれな植木鉢?実は職人の手作業による…
嘉藤奈緒子アナウンサー:「でも見てみると、すごく彫刻も素敵ですし、職人の技術が詰まっていますよね」

ハシモト清 橋本卓尚社長:「これは高岡の特徴なので。砂型にこのような型を作ってやっているんですけれど、模様のところは機械で削れないので一つずつ職人が手作業でしていて」

仏壇を置かない家庭が増えた今、橋本社長は、仏具離れを防ごうとニーズに合わせ小さくかつシンプルな仏具をつくりました。さらにこんな工夫も。

ハシモト清 橋本卓尚社長:「実はこの仏具の原材料となっているのはこれ(古い仏具)でして…」

倉庫で眠っていた仏具を一度溶かして原料として使ったのです。
ハシモト清 橋本卓尚社長:「こういう新しい仏具になるように鋳物をもう一度吹き直してもらっています」

しかし、製品を溶かしてしまうことにちゅうちょするようになったといいます。そこで考え付いたのが…。

ハシモト清 橋本卓尚社長:「こういった香炉に松を入れられている写真を見て、めちゃめちゃかっこよくてですね。『それ(香炉)僕めっちゃ捨てていましたけど』というような」

様々な植物が入ったこちらの器。おしゃれな植木鉢のようにみえますが、実は線香を焚く際に使う仏具「香炉」です。

橋本社長がたどり着いたのは「発想の転換」でした。使われなくなった仏具を「溶かす」のではなく、職人の技術が詰まった製品を「生まれ変わらせる」のです。