「まさか」の一言、そんな2023年シーズンだった。ようやく秋風が心地よくなった、10月3日、本拠地バンテリンドームでの最終戦。スタンド席に座りながら、今季も懸命に応援を続けたファンのひとりとして、立浪ドラゴンズ2年目の戦いに思いをはせた。
「まさか」のシーズンだった
ペナントレースを前に『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社)という本を出版した。最下位ながらも、多くの若い選手が活躍し始めたシーズンをふり返り、2年目となる立浪ドラゴンズにエールを送るものだった。対談した立浪和義監督も「まずAクラスに入って、チャンスがあればもちろん優勝を狙う」と力強く語っていた。
次に出版するならば、本のタイトルは『歓喜と開花』と心に決めていた。しかし「まさか」だった。開幕直後からほぼシーズンを通して最下位に低迷し、結局、球団史上初の2年連続の最下位でのゴールという『屈辱パート2』となった。“切り札”立浪和義への期待が高かっただけに、ファンのショックは計り知れないほど大きい。