“個の力”を結びつけてこそ

バンテリンドーム©CBCテレビ
バンテリンドーム©CBCテレビ

来季への楽しみは多い。打つ方では、岡林勇希、石川昂弥、そして、細川成也の3選手が規定打席をクリアして、当然レギュラーに入ってくるだろうし、大島洋平選手も健在である。あとは大砲がほしい。それは、他球団からの日本人選手でも、外国人選手でもかまわない。

投げる方では、先発ローテーションに、新たに梅津晃大投手や根尾昂投手も入ってきそうである。エース大野雄大投手の復活も楽しみだ。来季への希望の光は多い。必要なのは、そんな“個”を結びつけて“強い集団”にする戦略と実行力である。2年連続最下位の屈辱を忘れずに、秋季練習から春季キャンプへ、今度こそ徹底的に鍛え上げてほしい。

本拠地最終戦では、堂上直倫ら4選手が、気持ちのいい涙と共に、竜のユニホームに別れを告げた。ドラゴンズの変化は、ますます加速している。時代の波に乗り遅れない、そんなチーム作りに期待しながら、2023年最後のドーム観戦を終えた。立浪ドラゴンズ、待ったなしの3年目はすでに始まった。                           

【CBCテレビ特別解説委員・北辻利寿】
※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。

筆者プロフィール

北辻 利寿(きたつじ としなが)

1959年中日球場(現ナゴヤ球場)近くの名古屋市中川区生まれ。
中日ドラゴンズへの限りなき愛を胸にCBC(中部日本放送)に入社。
JNNウィーン特派員、報道部長、報道局長、論説室長などを経て現職。
中日ドラゴンズ検定1級・2級・3級合格認定者。
著書に『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社)『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲 愛しのドラゴンズ!2』(ゆいぽおと)など。