「医師の指示なく医療行為が行われている」。大阪市内の美容クリニックで勤務していた看護師らが内部告発した。その実態に迫るべく取材班はオーナーのX氏を直撃した。

『オーナーらが診察なく注射の指示を』取材班宛てに届いたメール

 今年4月、取材班宛てに1通のメールが届いた。送り主は大阪市内の美容クリニックで事務員として勤務していたというAさんだ。

 【メールより】
 『医師が常駐してない。医師が常駐してないため、事務長やオーナーが診察なしに、薬の処方、注射の指示、検査結果の説明を行う。どうにかして食い止めたいと思ってます』

 自身が働いていたクリニックで、医師の指示を受けずに看護師が医療行為を行っていることを告発したものだった。

 去年の秋ごろに開院したこのクリニック。美容を目的にした注射や点滴をリーズナブルな料金で受けられることを売りにしているようだ。
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 取材班はAさんとコンタクトを取り、事務員であるAさんのほか看護師のBさんCさんの3人から話を聞くことができた。

 (看護師Bさん)「医者が常時いないっていうのが印象的でした」
 (看護師Cさん)「あれ?と思いながらも、指示が出たので注射を打ってしまって。その時は上から言われてやってしまったんですけど、やっぱり後で考えるとすごく不安になりましたね」