当事者の会メンバー・橋田康さんが会見で感じたこと
小川彩佳キャスター:
ジャニーズ事務所は「SMILE-UP.」と名前を変えて被害者の補償に専念すると。そして、それとは別にタレントのエージェント会社を設立していくということで、前回の会見と比べて今回の会見お聞きになって、どんなことをお感じになりましたか。

元ジャニーズJr. 橋田康さん:
本当に具体的な部分っていうのが前の会見のときよりはあったので、前の会見のときが再出発のためのゼロ地点だとしたらば、今回の会見は、その一歩を踏み出した、どういう方向に踏み出すのかそういうことを提示してくれた会見だったのかなとは思います。
細かい部分っていうのは気になる点はありますけれども、今後、進捗情報を公開していく、今のこの新体制での環境も報告していくっていうことでしたので、そこに期待したいなとは思ってます。

小川キャスター:
その一歩というのは、良い方向に向かえそうな一歩ですか。
橋田さん:
エージェント化して中のタレントさんたちがジャニーズ性加害問題っていうものの罪を背負わず活動できるっていう部分に関しては、タレントさんたちを守る一手としては、僕はすごく肯定的な意見です。
守ってくださるんだなっていう部分は、それはそれであって、「SMILE-UP.」にはなりましたけれども、救済補償に全てを当てていく、廃業に向かっていく、そういう覚悟で被害者の方々と向かい合っていくっていう姿勢はすごく受け入れられたので、言葉だけではなくて、ちゃんと行動で示してほしいなと期待しております。
藤森祥平キャスター:
補償に専念するという「SMILE-UP.」には藤島ジュリー氏が取締役で残るということになりましたが、2日、ジュリー氏の手紙で発表されたのは、「他の方々が株主で入られた場合、被害者の方々に法を超えた救済が事実上できなくなる」ということで、救済に当たる会社の中では、まだ名前を残して活動していくということになったんですね。いかがですか、このお考え。

橋田さん:
僕の考え的には、もう本当に個人的な考えになってしまうんですけど、100%株を持っていることっていうことも、これだけ注目されていて被害者の方に救済に充てていくって公言している段階で、他の用途に使っているものとかが露呈しちゃったときのリスクっていうのはすごく大きなものだと思いますので、誰かが株を持って違う使用用途、考えで使うよりはよっぽど潔いのかなと僕は思ってます。
法を超えてっていう意味でも、そこに注力してくださるのであれば、それが可視化されるんであれば、いいのかなと思ってます。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
今回のケースの異例なところは、加害者側が補償するっていうちょっと変な形になっちゃってるんですよね。
それに対して、100%補償するんですよっていうことを言ってますし、それから救済委員会は裁判官経験者の人がやりますっていう、一見、公平そうに見えるんだけど、本当に大丈夫かなと。
例えば、裁判官という方は確かに公平かもしれないけど、一種のこの補償の相場のような値段が出てくる可能性があって、そういう被害者の方からすると、大丈夫かなっていう不安も実は若干残るかなという気はしますね。

藤森キャスター:
一般的に判例を念頭に置いてジャッジするっていうことが懸念されてるわけですよね。
パトリック・ハーランさん:
前回もそうなんですけど、一問一答制度で記者会見を行ってるから、こういうところに疑問を持ったとしてもすぐに聞けないし、一つの会社から2人がいても、一問しか聞かせてもらえないし、おそらく、事前に決めたことしか聞かない、でも法を超えた補償と言われてるのに、何で裁判官なんですか、法に基づいてるんじゃないかと。
今、星さんがおっしゃった通り、その判例の相場が低いところ、特に今回被害者はタレントじゃないですか、もしくはそのタレントの卵、その性被害を受けたことによって、大きく人生が変わって、その被害額が普通のハンデと違うはずかもしれないなと。
ですから、今までの判例に基づいていいんですか、本当に法を超えた補償になるのかという疑問がやっぱり上がったんですけど、そこで追加質問できなかったのは残念だなと思います。

小川キャスター:
知りたいところを二問目、三問目聞けないというジレンマがありましたよね。
藤森キャスター:
実際にどういうふうにやるんだろう、どんな数字が動いていくんだろうっていう。
橋田さん:
本当に進捗情報でそれも公開していただくことと、誰かが実際に、こういう状況でした、法を超えるっていうのはこのラインでしたっていうことが、しっかりと明確になっていけば解消されるのかなとは思います。