小高区でコメ作りを再開できたのは約2割

しかし、こうして農業を再開できた土地もあれば、いまだに雑草が生い茂る土地も。将来、再び農地として整備を待っていますが、12年という年月が、再開をより難しくしています。

その大きな理由の一つが、「高齢化」です。

荒木さん「(自分も)もう74だよ、(震災から)12年だもの。本当はもう復旧になって、2~3年で耕作できるようになったんだろうけど、原発で放射能も関連して遅れて、まだこれから隣の集落は基盤整備、農地整理をして…」

震災前に比べ、小高区でコメ作りを再開できたのはおよそ2割。そうした土地を、震災の翌年から今も、荒木さんたち地元の人たちが草を刈り、農業再開のその日のために備えています。

荒木さん「結局営農再開できるように、地域を荒廃させないように毎年やっている。誰かはやらなくちゃ…」