老後は2人で…あの日までの願い

津波で亡くなった荒木清一さんの妻、いく子さん。

荒木さん「これが元の写真で、これは誰かが持っていたやつをもらったのかな」

唯一残った、いく子さんとの思い出の写真です。

老後は妻と二人で、野菜やコメを作ってのんびり暮らす…それが、荒木さんの願いでした。

荒木さんはいま、南相馬市の原町区で母親と長男の3人で暮らしています。

荒木さんの自宅があった角部内地区。

荒木さん(2011年)「私の家に来ました…。これが私のコンバインです」

あの震災が起きるまで、荒木さんは夫婦でコメ作りをしていました。

あれから12年。

荒木さん「よくできているな、分けつも最高だ。もう少し過ぎると穂が出てきますので、秋に向かって進んでいます。」

夏の日差しを浴びて、稲は順調に育っていました。