■第19回アジア大会中国・杭州(30日・拱墅運河スポーツパーク体育館)

男子シングルス準々決勝で日本のエース張本智和(20、智和企画)が、韓国のチャン ウジン(28)にゲームカウント3-4で敗れた。

勝利まであと一歩の3-1で迎えた第5ゲーム、15-15の時点で足を痛めるアクシデントに見舞われた。足をつったのか違和感を訴えた張本は、一度、メディカルタイムで会場を離れるも、戻ってプレーを再開。だが、回復とはならず逆転負けを喫した。勝てば2010年の水谷隼以来の表彰台が確定したが、無念の敗退となった。

チャンとの対戦成績は国際大会で4勝2敗と張本が勝ち越しており、21年の東京五輪・団体戦の3位決定戦以来(3-1で張本が勝利している)の対決に。

第1ゲームは張本が立ち上がりから攻撃的にチキータや打球点の速いバックハンドでポイントを重ね、11-8と最初のゲームを先取する。

第2ゲームは相手のフォアハンドに苦戦。チキータ封じのロングサーブなど相手に攻め込まれるが、落ち着いて対応し12-10と接戦の末2ゲーム連取。

第3ゲーム、序盤立ち上がりから4連続ポイントを奪うなど、7-1とリードしていたが相手が攻めに転じ、7-4となったところで張本がタイムアウト。そこから相手に1点差と迫られるが張本が攻めのリズムを取り返し11-8とメダルまで後1ゲーム。

だが第4ゲームは相手が先に左右に打ちわけ、強烈なフォアハンドが冴え9-11と1ゲーム奪われる。

第5ゲームは相手が攻めても得意のブロックで攻撃のチャンスを待ち、フォアハンドで厳しく攻めるなど9-5でリードするがここで相手のフォアハンド強打が決まりはじめる接戦に。張本は相手の猛攻に粘るが、5連続ポイントを奪われ、9-10と先にゲームポイントを許す。そこから6度のディ―スを経て15-15となったところで張本にアクシデント。足に違和感を訴えコートから外れ、メディカルタイムで一旦会場を離れた。

およそ10分後に会場に張本がもどり試合が再開。だが第5ゲームは17ー19で奪われる。第6ゲームは足の影響かプレーが難しい状況となり、4-11と奪われる。最終第7ゲームもプレーを続行した張本は相手に打たせてブロックで揺さぶる戦術。だが相手も負けじと攻め続け、8-11で敗れた。

試合終了後、最後まで戦い続けた張本とチャン ウジンに会場から拍手が送られた。